飲食店コンサルと契約してみた

飲食部門の整理が決まり、キッチンカー事業は廃業。キッチンカーは売却。和スイーツはなんとか維持。この方向性が決まった。和スイーツカフェに関しては、自分で儲かる方向性を見出す事が難しいと感じていたため、外部のコンサルに頼る事にした。

コンサルに期待するもの

長期的に儲かるような仕組みの構築が必要で、そのための自分にはないノウハウの提供がコンサルに期待するものだ。そこはコンサルが本業ではなく、30年沖縄で様々な業態の飲食店を運営してきた会社であり、そこを期待した。

最初の打ち合わせ

色々と衝撃だった。居酒屋で行ったが、先方が指摘したのは、一つだけだった。それは、売上比率が40%を超えるようなクオリティの商品を一つ生み出す事。それだけだった。そこを起点に正の循環が生まれてくるとの事だった。
和スイーツの現状の商品構成は、わらび餅、各種大福、あんみつ、ぜんざい、米粉シフォンなどがあり、どの商品もこだわりがあった。どれも美味しいと評価してもらえる事もあり、そこが売りだと思っていた。

当社に足りないもの

先方が指摘したのは、当社はブランディングは上手にやっているが、尖ったクオリティの商品が無い。それを起点に商品ミックスを見直し、それが儲けにつながっていれば、自然と働きたい人が増えて、人手不足は自然と解消される。というものだった。そもそも和スイーツが正解なんでしょうか?という問いかけも行われた。もっともな意見だが、、、

和スイーツを続ける事自体が合理的な理由

ある程度ブランドによる認知が形成された状態。つまりお米屋さんが始めたお餅屋さんという認知が取れている状況で、それを一度閉店。その後、違うスイーツや飲食を始める事は、うつろいやすい会社としての認知が形成され、よくないと思う。もし、和スイーツをやめるならば、完全に違う業態として、再スタートを切るほうが合理的だと思う。それをそのまま伝えて、納得してもらった。

どんな商品開発をするべきか

売上構成40%を超える商品だが、そのコンサルを依頼した会社の運営しているお店は現在定食屋がメインだ。そこでは、チキン南蛮がその商品に該当するらしい。商品開発のコツはとにかくわがままに。だそうだ。ターゲットや制約、ブランディングを取っ払って社長の好きを突き詰めていく。これがコツらしい。チキン南蛮でいうと、先方の社長は酸味が嫌い、タルタルソースの酸味を外し、甘味を足す。薄切りのもも肉は使わず、端は切り落として、厚い部分だけを使う。ソースには卵そのものを入れ、卵がゴロゴロ入っている印象を高めるため、色を黄色くした。
こうして、社長の好きを突き詰めたチキン南蛮が生まれたとの事だった。

現状の「人手不足」に対する印象

もう一つ、数か月悩んできた当社の人手不足問題だが、先方は本当に社員必要ですか?という認識だった。一つは、本体である、お米屋さんの事務所がカフェと隣接しており、簡単に状況を確認する事ができる状況にある事。そのため、定期巡回でアルバイトのみの運営でも事足りるのではないか。との事だった。たしかに、売上比率40%を超える商品ができ、それが効率的に提供できるオペレーションを開発。それに付随するように商品を足すのであれば、できない事は無いのかもしれない。
さらに、そうすることでアルバイトに高めの時給を設定できるかもしれない。

 

ドラッカーの経営思想から考えるビジネス改善

最近、あれだけ好きだった経営の本が読めなくなっていた。「本を読んで思考し、それを試してみる」これが経営をやっていて、一番の醍醐味だったはずなのに。日経新聞や地方紙はなんとか読んでいたが、行間を読むまでの集中力は発揮できていなかった気がする。そこで、私のルーツである、大学時代に読み込んでいた、ドラッカーを引っ張りだしてきた。2005年4月5日読了と手書きされている。もう一度ルーツであるこの本を読んで自分なりのルーティンや姿勢・仕事の楽しさを取り戻そうとする意図で行った。頭から読もうとしたが、やはり集中力の持続が難しかったため、好きだった項目を読んだ。

ドラッカー「現代の経営 下巻」254ページからの意思決定を行うこと である。

企業を良くしていくために、経営者は日常的に様々な意思決定を行っていく。

その意思決定のやり方について、ドラッカーが書いている。

①問題の定義

意思決定を行う時は、どうしたら問題が解決するのか?という「答え」に意識がいきがちだ。しかし、「本当の問題は何か」という問いこそが重要だと書いている。問題の本質の把握について、時間をいくら使っても使いすぎという事は無いとまで書いている。最近、私はこの点について意識が低かったように思う。

スピードを意識し、どんどん施策を打って、「当たるまで」というつもりで意思決定を行っていた。しかし、施策を実践しながらも、問題の本質の把握については時間を割いてなかった。本来は、スピードを重視しながら、施策をまわしつつ、問題の本質を深堀りするような同時進行こそが、とるべき姿勢だったように思う。

戦略的な意思決定は、複雑で、表面的な問題が本当の問題である事は、逆に少ないと書いている。

ある会社の利益構造~ケーススタディ

ある利益の上がらない会社があった。台所用品を販売している。この会社は利益を出すために、コストを削減するキャンペーンを長年続けてきた。しかし、利益率は改善されない。問題は、コストではなく製品ミックスにあった。営業マンは目先の売上を取るために、利益率の低い商品を重点的に販売していた。さらに、コスト削減に成功した分、卸値をダウンさせていた。そのため、コストを下げても利益率は変わらなかった。

つまり、重点的に販売する商品の変更こそが、コスト削減よりも取り組むべき問題だった。この場合、「製品ミックスの問題」だと、問題を再定義する事が必要だった。

これを問題の「決定要因」という。

 

第一のステップ 決定要因の見つけ方

この決定要因を見つけるのは、簡単ではない。そのため2つのアプローチを使う。

仮想運動①

何事も変化、変動しないものと過程して、「何もしなければ何が起こるか」を問うこと。

仮想運動②

過去にさかのぼり、「問題が最初に起こったとき何ができたか、あるいは何が放置できたか、その場合、現在の状態はどうなっていたか」を問うこと。

 

2つめのケーススタディ

この方法を実際に使った例として、急逝した筆頭副社長の後任をだれにするかという問題に直面したある化学品メーカーがある。だれもが、急逝した副社長が会社をつくりあげてきた事を認めていた。しかし、同時にその副社長があまりにワンマンであったために、骨のある人間をみな追い出してしまった事も認めていた。

したがって問題は、筆頭副社長のポストを空席にしておくか、あるいは、だれか同じように強力な人間をもってくるかだった。しかし、第一の解決策では、だれが会社を運営するのかという問題があった。第二の解決策では、第二のワンマンが生まれはしないかという問題があった。

そこで「何もしなければ何が起こるか」という問いかけが行われた。その結果、トップマネジメントが必要であるということとともに、そのためには何かをしなければならないということが明らかになった。何もしなければトップマネジメントがないことになる。遅かれ早かれ業績の不振と内部崩壊を招くに違いなかった。

 

次に「10年前に何ができたか」という問いかけが行われた。その結果、急逝した副社長の仕事や人柄が問題だったのではないことが明らかになった。問題は社長が名ばかりで、社長の役を果たしていなかったことにあった。

筆頭副社長があらゆる意思決定を行い、責任をおっていたのに対して、仕事をしていない社長は、名目上の権限だけをもち、保身に汲々としていたにすぎなかった。10年前に行うべきだった事は、筆頭副社長の強みを引き出すとともに、その弱みがもたらす害をなくすために、トップとしての社長の権限と責任を確立することだった。

まさに10年前、トップマネジメントの仕事をチームとしての仕事に組織し、副社長たちを常務会として組織し、それぞれの副社長に目標を設定する責任を分担させ、事業を製品別に組織するなど、制度的な予防措置をとっておくべきだった。

つまり、トップマネジメントのチーム制度と将来を見据えた設計が無い事が本当の問題であった。

こうしてそのメーカーでは、これらの問いによって、第一に行うべきは、社長の更迭であることが明らかにされた。そしてこれが実際に行われたとき、初めて問題が解決された。

 

第二のステップ 問題解決の条件を設定する

問題の定義についてはこれで終わりじゃなく、問題の解決のための条件を明らかにする

までが、「問題の定義」に含まれる。問題の解決にかかわる条件について、徹底的に検討する。

 

急逝した筆頭副社長の後任に関しては、組織の解決にかかわる条件はかなり明らかだった。第一の条件として、成果をあげることのできるトップマネジメントのチームをつくりださなければならなかった。第二の条件として、筆頭副社長として、筆頭副社長によるワンマン体制は防止しなければならなかった。第三の条件として、再びリーダー不在の状態を生み出してはならなかった。明日のトップマネジメントを育成しておかなければならなかった。

これらのうち、第一の条件によって、一部の副社長たちが望んでいた解決案、すなわち名目的な社長を持ちつつ、機能別部門の長を兼ねる副社長たちによる柔軟でインフォーマルな委員会を設置するという解決案が消去された。

第二の条件によって、取締役会会長が歓迎する解決案、すなわち、同じような筆頭副社長を再びもつという解決案が除かれた。

第三の条件によって、トップマネジメントの組織の問題は別として、明日のトップマネジメントを訓練し評価するために、製品別の連邦型組織が導入される事となった。

 

第3のステップ 原則と乖離度チェック

意思決定は長い時間の流れの中で起こるものなので、企業が元々設定している戦略や方針と乖離していないかチェックする必要がある。もし乖離しているなら、方針自体を変更してでもその意思決定を貫くのかという問題も検討する。

例えば、当社の米卸事業で、「売上を上げたい→問題は低価格の商品が無い事だ→低価格の商品を検討すべき」となった場合、当社の中価格帯以上しか仕入れないという、ブランディング戦略を毀損する。そうなった場合、ブランディング戦略そのものを見直す必要が出てくるため、「低価格商品はこれまでどおり入荷しない」という判断になるだろう。原則とのマッチと、会社として「してはならない事」を再確認するまでがワンセットだ。

 

ここまで書いてきたが、長いっ(笑)
以下にまとめておく。

問題の定義 まとめ

まずは、「何もしなければどうなるか」「問題が初期段階の時に何ができたか」

という2つのアプローチで、決定要因を探す。

決定要因らしきものを見つけたら、問題を解決する条件を列挙する。

そして最後にその条件を満たす事が、これまでの方針にマッチしているのか。そして、やってはいけない事の注意点を洗いだす事までが問題の定義という事になる。

 

とまあ、ここまでがドラッカーのアプローチの前半部分を書いた。普通はここまでだが、実際に当社の問題をここで取り上げたい。別記事に書こうかと思ったが、そのまんまスクロールできるので、ここに書いていく。もし、問題の定義が完遂できなくても、論理の基盤の足掛かり程度は作れるかもしれない。元々時間がかかって当たり前という前提がある。

 

当社の問題

当社は4つの事業を行っている。祖業であるお米の卸売業。ホテルなどの不動産事業。和スイーツカフェ事業。キッチンカー事業。

今期に関しては、お米の卸売業は月数十万の利益。不動産の収益が月100万。和スイーツカフェ事業が収支トントン。キッチンカー事業が20万程度の赤字。
この中でも、お米事業は中期的なアベレージでは十分貢献しており、不動産の収益も今後大きく伸びる予定なので、問題は和スイーツカフェ事業とキッチンカー事業についてという事になる。今、思わず、「和スイーツカフェ事業とキッチンカー事業を整理するか否か」というふうに入力しかけたが、それでは問題をおおざっぱに捉えることになるため、「について」とあえて入力した。問題の定義はこれからだ。

 

キッチンカーの問題について

月20万ものキャッシュアウトを見逃すわけにはいかない。「経験値の蓄積」という失敗の言い訳を自分に言い聞かせてきたが、整理するのかトライするのか結論を出さなければならない。問題の本質は表面的には

①売上がたたない

②利益が出せない

③キャッシュアウトしていく

④需要が見込めない

仮想運動

何もしなかったらどうなるか

このままだと、ひたすらキャッシュアウトし続けるうえ、メンタル的にもよくない。放置するのであれば、その分のノウハウもたまらない。

 

 

この問題が起こる前に何ができたか。

そもそもが市場調査を行い、業態の検討を重ねるか、おそらく参入しなかっただろう。

需要の喚起ができないのだ。ただ、これは、「需要が無い」事がわかる、今だからできる判断だ。ある事情により、当時は「キッチンカー事業をしない」という判断はできなかった。

需要を生み出す事ができるのか、整理か

整理する事は簡単にできるので、ここでは需要を生み出せるのかを論じたい。

問題の本質は需要を生み出せてない事が問題なのか。例えば、次の質問はキッチンカーで需要を喚起する事はできうるのか?そして、需要があるとすればどのような方法でそこにたどりつけるのか。その方法は当社にとって有益か。

事例集め

昔読んでいた、森岡毅さんの本に「日本人は、マジメだからゼロから事業や戦略を生み出そうとする。世界各地で同じような問題を抱えた経営者がどうクリアしたか事例を集め、トレースすべき。ゼロから考えるのは、最後の手段だ」と書いていた。このトレース意識の低さも私の弱点の一つだ。

 

とりあえず、ここまでの問題の本質は、月20万のキャッシュが検討もされず流出している状況が放置されている。これが問題なのではないか。

 

問題解決の条件

 

それでは、月20万のキャッシュアウトしている状況が解消されればそれでいいのか?それは、違う。そもそも事業は単体で需要を生み出さなくてはならない。「ノウハウの蓄積」や、「和スイーツとの連携によりコストカット」などの言い訳に逃げてきたが、この原則をようやく思い出した。そうだ。単体で需要を生み出さなくてはならない。そして生み出せているかどうかの基準は利益だ。需要を生み出せてないという事は、設計から間違っている。

そして、需要を生み出す事で成長への足掛かりをつかむ。キャッシュアウトの解消だけでは、十分ではない。

元々の戦略や意図

ここで、キッチンカーでの元々の戦略や意図を振り返りたい。そうして、何が想定どおりで、何が想定どおりで無かったかを明らかにしたい。キッチンカーではネパール餃子を販売している。

キッチンカーを設置している場所の周辺には、裕福な軍関係者が住んでいる。つまりアメリカ人をターゲットに設定していた。周辺のビアバーや、ハワイのポキ丼、超激辛ラーメン店。朝食やブランチを提供しているお店は、繁盛しており、特にバー関係は、アメリカ人の酒の量と、単価を高く設定する事ができるので、高い利益を出している。さらに辛いものが好きだという印象があったので、ネパール餃子で辛さをカスタムできる商売を考えた。

 

アメリカ人向けの商売は、バーなどの酒を出す店舗が勝ち筋だが、ココ壱や近隣のポキ丼のお店は繁盛しているので、そこでのテイクアウトでの総菜需要を取り込みたかった。しかし、今考えると、顧客視点というよりも、明らかに商品が先にある、提供側の視点だった。ネパール餃子を出す事自体が先にあり、それをもっともらしく建てつけた戦略だった。需要は本当にあるのか?その突き詰めが足りなかった。

 

辛いものが好きだろう。旨い餃子なら買うだろう。キッチンカーで維持費は安いから、コストはかからないから、最初ダメでもじっくり勝ち筋を探そう。最終的に単価が高く設定できれば儲かるだろう。○○だろうで塗り固められた戦略だった。AならBになる。というような、論理の蓋然性がなかった。

答え合わせ

しかし、現実は、辛いのが好きなのは、アメリカ人でも人による。完全に苦手な人もいる。そして「辛さ」の提供はあくまで「ラーメン」や「カレー」であり、餃子は好きでも嫌いでもなかった。普通。キッチンカー自体の維持費は安いが、揚げ餃子なので、ガスを多く使い、そのコストも馬鹿にならない。勝ち筋を探すに関しても、キッチンカーのペイントをかなり餃子の専門店色を強くしたので、あくまでメインは餃子を据え続けるしかない。抜本的に変えるにはペイントごと変える必要があるだろう。つまりフレキシブルさを担保できていなかった。

 

条件

話は戻る。。つまり、20万円のキャッシュアウトを解消するだけではなく、社員の給与を上げていくような事業単体の需要を生み出さなくてはならない。

 

ここまでの流れを整理

問題の本質「決定要因」

月20万のキャッシュが検討もされず流出している状況が放置されている。

問題解決の条件は

20万円のキャッシュアウトを解消するだけではなく、社員の給与を上げていくような事業単体の需要を生み出さなくてはならない。

 

こういう事になる。

 

和スイーツ部門の問題について

キッチンカーの問題の定義づけが終わった。通常なら、この後「問題の分析」→「複数の解決案の作成」とステップを踏んでいくのだが、あくまで最初のスタートが「飲食事業部門まわりの問題について」なので、いったんキッチンカーの問題は定義づけで止めておく。飲食事業まわりなので、和スイーツとキッチンカーで現実的にリソースを共用しているためだ。

 

和スイーツ部門の現状

3か月にわたってお餅屋さんの求人を行ってきた。しかし、現状は非常に厳しい。新たに採用できそうなのは、男性一名。もともとカフェをやっていてオーナーだった人だ。しかし、やはりスイーツづくりは素人だ。覚えも、人並みといったところだろう。残りはバイトが何名かいるが、熟練のアルバイトさんは、かけもちしており、月数回の出勤しかできない。ここで手持ちのリソースを整理しておきたい。

 

①社員希望の男性(覚え普通・初心者)

②学生アルバイト2名

③マスターバイト2名(一名は、月数回、一名は週2日程度)

ただし、神谷さんは時給を引き上げて、お願いすれば、来てくれるかもしれない

つまり、リソースを増やせるかもしれない。

④社長である私の労働力

⑤みたのクリエイトのアドバイス

⑥キッチンカーKさん
⑦マツイさん

あくまで、Kさんの評価を定めないといけない。

 

和スイーツ部門の問題とは、何か

そもそも私が、仕組みをつくる意識が低かった問題がある。インセンティブを提供するような仕組みを作れず、甘えがはびこる職場を生み出した。今回の施策が突発的な判断や応急処置のような解決策になってしまう恐れもある。

仮想運動・・何もしなければどうなるか

おそらく、Yさんとアルバイトのシフトの中で、できる範囲でお店を開けるような流れになるだろう。熟練者が店舗に不在となり、Yさんには心理的にプレッシャーがかかるだろう。Yさんが退職となれば、いよいよリーダー不在となり、店舗を維持するのは難しくなる。

 

仮想運動・・問題が最初に起こったとき何ができたか・現実はどうなったか

問題の「時期」が2つある。

本当の問題は、店長としての資質に欠けた人を採用し、また欠けた人を上手に働くような仕組みを作れなかった私にあった。問題の起こりは、2年以上前からという事になる。

そして、2つめの時期だ。1月の後半から社員2名の離職が決まった段階での採用活動にも問題があった。「店長」というポジションの不人気ぶりだ。以前は、しっかりと応募があった。今回はアグレとインディードマイナビで総額80万以上かけて月給25万円で求人をスタート。その後段階的に給与を引き上げていったが、給与を上げていくほど応募が減っていった。ここから一つの仮説が導き出せる。既存の店舗を店長として引き継ぐのは今の労働市場では心理的ハードルが高いという仮説だ。和スイーツ店のオープン時は23万の月給でも十分な応募があった。しかも週休2日ですらなかった。つまり、オープニングの店長と、既存の店長はハードルが違うという事だ。さらにコロナ過という事もあったろう。

 

アルバイトの離脱もあり、①現在は社員2名を募集している状況だ。「店長」のキーワードが出てこないので、こちらの方が安定して応募が見込めたのかもしれない。②もしくは、潔くいったん休業の判断を下し、数か月後に「再オープンの店長募集」の方が応募を見込めたのかもしれない。

ただ、①はまだしも、②の選択肢はそうとうトリッキーだ(笑)今だから出てくる選択肢になる。

 

決定要因

つまり、①問題は人材を活用できるような仕組みやルールが無かった事と、②採用プランに問題があった事だ。そして、当面の問題は、③熟練リソースをいかに補強するかという事になる。①~③は時間軸がずれる。①はより長期の決定要因。②と③は直近の決定要因となる。特に今現在は③が重要な決定要因となるだろう。

熟練リソースをいかに補強するか、いかに熟練化していくか。こうなる。

 

問題解消の条件

①Yさんを中心に、適度な負荷がかかり、効率的に熟練度が上がっていく環境

②リソース自体は必要なので効果的な採用プラン

③適度な負荷のためと②を行うための時間稼ぎとしての戦術アクション(神谷さんの時給アップによる、シフト増。商品の絞りこみなど)

④長期的には人材を活用するのに必要な評価方法や仕組みづくり(みたのクリエイトを活用)←ただ、商品開発で認められないと、厳しいかもしれない。

キッチンカー事業をおさらい

問題の本質「決定要因」

月20万のキャッシュが検討もされず流出している状況が放置されている。

問題解決の条件は

20万円のキャッシュアウトを解消するだけではなく、社員の給与を上げていくような事業単体の需要を生み出さなくてはならない。

 

Kさんの評価

ここでキッチンカーのKさんの評価を行いたい。キッチンカーの廃業とKさんのコンバートも選択肢の一つだからだ。Kさんは、12月の初旬からキッチンカーの再オープンの店長として正社員雇用した。5か月ほどの雇用になるが、評価が難しい。というより、評価項目自体を自分が設けていなかった。自分の怠慢にあきれる。
ここで、どういう能力が求められるか、まとめたい。

①自分でどんどん試行錯誤する能力

②管理する能力

③単純な調理スキル

 

②と③に関しては、最低限をクリアしている。レストランチェーン出身という事もあり、スイーツ以外の知識はしっかりあるように感じる。カレーのバリエーションを出す指示を与えた時は、何種類ものカレーを大量に作っていた。しかし①が問題だと思っている。色々試行錯誤する能力だ。何度か指摘したが、放っておくとずっと同じ事をし続けている。空いてる時間を活用する相談をするという意識にもかける。

 

問題の定義からの次のステップ「問題の分析」

ここまで具体と抽象をいったりきたりしながら、「決定要因」と「問題解決の条件」を行ったが、ここまではあくまで「問題の定義」である。第二段階は、問題の分析や分類である。分類の方がニュアンスとしては、近い。

 

問題の種類を知る

①その決定の時間的束縛性

その決定がどれぐらいの期間、ビジネスを拘束するのか。決定後どれぐらいの期間で撤回や変更が可能になるのか

②決定の分野や機能への影響度

その決定が営業や経理といった「部門」への影響なのか、事業全体に関わるものなのか

③決定に関わる価値的要因の数

行動規範、価値観、社会的信念、政治的信条。これらのものに決定が関わるかどうか

④その決定は特異か反復的か

反復的な場合は、原則を設定する。

 

そして、その問題に対して不足している情報は何であるか、どの情報をあきらめるか。

これらも検討されなければならない。

 

飲食事業の問題の定義

飲食事業まわりのとし「問い」として簡潔にまとめてみたい。
「キッチンカー事業を放置せず、抜本的な解決を図る必要がある、それは事業単独で価値を生み出せる事が前提。お餅事業はいかに適度な負荷と熟練リソースを確保し、長期的な評価システムを生み出すか」こうなる。

 

飲食事業まわりの問題の分類

①キッチンカーを整理・再構成は時間としては不可逆のため長期の問題として判断しなければならない。さらに、Kさんのコンバートを行う場合も同様だ。
熟練リソースの補充についても、長期の問題として扱うべき問題だ。時給の引き上げや評価システムの設定・正社員雇用が選択肢となるため。
②決定の分野
その問題の名前のとおり、飲食部門のみに関わる問題だ。ただし、お餅部門の印象はお米事業のブランディング戦略にも関わる事のため、直接の関係は無いが、顧客の心理面での影響は馬鹿にできない。
③事業外の価値観には特に配慮の必要が無い問題。
④ほとんどが特異な判断になる。事業の再構成や整理縮小が選択肢になる判断だからだ。しかし、飲食事業の評価制度は一度作ってしまえば反復的な問題の対策になる。

 

どんな情報が必要か。どんな情報を諦めるのか

一応近くのポキ丼の店や公園近くの馬場公園のお店に行って、何が違っていたのかを勉強するべきだ。需要がどう違ってたのか、はっきりとまとめるべきだろう。また今思いついた解決策だが、ハワイの文脈にのっとった別の食べ物を出すなどの方法はあるっちゃある。アメリカ人の方々は、沖縄をハワイに重ねてる部分はないか。その文脈のものは受け入れられやすいのではないか。宜野湾の家具どおりには、ハワイ家具の店がある。ハワイっぽく暮らしたいというニーズもあるのかもしれない。

キッチンカーの効果的な売却方法。採用プランや職場環境の整え方。外人の本当のニーズ。ハワイ料理で認知されている料理。

↑これらの情報は、集めようと思って集められるだろう。キッチンカーについては、商工会のツテ(ウォーレスや照屋さん)ネットでも集められる。採用プランや職場環境はみたのクリエイト。外人の本当のニーズはネットと近隣の人気店に行く事ができる。

諦める情報については、解決策を出していくうちに明らかになるだろう。

 

複数の解決案の作成

ここでドラッカーの次のステップに戻ろう。すでに読んでいる人はいない前提で書いている。乱文になってたとしても、ご容赦ください。この章で書かれている事は、「当たり前を疑い、必ず複数の解決案をテーブルに載せよう。また、何もしないという選択肢も検討しよう」これだけである。

鉛筆メーカーの事例

ある鉛筆メーカーは工場の設備が陳腐化し、このままでは他社との価格競争に勝つ事が難しい状況に陥った。そこで、工場を潰し、新工場を建設。しかし新工場のコストの重さからその会社は倒産した。方法は複数あった。生産の一部を設備の整った工場に外注する方法もあった。他社の商品を卸す、卸業者になる道もあった。しかし、倒産するまでその会社は解決策を思いつかなかった。
このように、いかに発想が硬直的かという事になる。

 

飲食事業まわりの解決策

今現在、アイエンコーヒーの午前10時51分。ここまでに10日ほど費やしたかと思う。ようやく解決策の作成に入れる。しかし、問題の定義→問題の分析が終わり、発見も多かった。さらに、頭のキレも戻ってきた気がする。
しつこいようだが、おさらいしよう。

問題の定義

「キッチンカー事業を放置せず、抜本的な解決を図る必要がある、それは事業単独で価値を生み出せる事が前提。お餅事業はいかに適度な負荷と熟練リソースを確保し、長期的な評価システムを生み出すか」

問題の分析

事業の整理や再構築・給与の引き上げ・評価システムなど不可逆性の高い意思決定。時間軸で考えても重要度が高い。飲食事業まわりの決定だが、お餅事業はブランド戦略としてお米と結びついている。評価制度以外は特殊解が必要な意思決定
必要な情報はキッチンカーの効果的な売却方法。採用プランや職場環境の整え方。外人の本当のニーズ。ハワイ料理で認知されている料理。

飲食事業まわりの解決策

それでは、複数の解決策を作成していこう。

Aパターン
キッチンカーは撤退・売却。Kさんは退職。会社都合になるため、退職金を30万円用意。4月末まで営業し、後片づけ。5月末退職。お餅屋は引き続き求人し続ける。採用プランや職場環境を整えるのは、みたのクリエイトのアドバイスを確認しながら。神谷さんや三浦さんの協力的なシフトと俺の労働力も計算に入れる。
Bパターン
キッチンカーは撤退・売却。Kさんは餅屋にコンバート。その場合でも求人は続ける(インディード無料でアルバイト・正社員)採用プランや職場環境を整えるのは、みたのクリエイトのアドバイスを確認しながら、神谷さんや三浦さんの協力的なシフトに期待。俺の労働力も計算に入れる。

上記AorBパターンは、Kさんの意向がすべてだ。あくまで会社の考えが甘かった事を詫び、残った場合の考えと、退職時の扱いをフラットに説明し、どうするかをKさんに委ねる流れになるだろう。

Cパターン
キッチンカー事業を再構築。売る場所の変更。例えば、馬場公園に設置する事や、馬場公園裏の巨大外人住宅街の敷地内に設置。その場合、席を設置する必要はあるだろう。その場合、ビール類の利益率の低さや冷蔵庫のキャパ不足が気になる。
Dパターン
売る場所を変更せず、業態の変更。例えば先ほど生み出した、アメリカ人は沖縄でハワイっぽく暮らしたい。というインサイトをつき、そこに沿った業態へ変更する。ただし、先ほど調べたところ、良さそうなメニューが少なかった。ポキ丼、マラサダ、ガーリックシュリンプロコモコ、パンケーキ(コナズコーヒーのような業態はどうか)、スパムむすび、アサイボウル、カルアピッグ、サイミン(沖縄そばみたいなやつ)
この辺になるが、アジャストしやすいポキ丼やマラサダ、ガーリックシュリンプアサイボウルあたりに先行者がいるのがネック。

このように、単体で需要を生み出すほどの事業を生み出せるかが争点になる。売る場所の変更と業態の変更、どちらも行った場合、当然Kさんの負荷はより高くなる。そもそも事例としてキッチンカーの成功事例が少ないように感じた。キッチンカーのロールモデル事例として、やはり人が集まる場所に時間帯として移動するか、個人事業としてオーナーが行う。本業はあくまで飲食店であり、イベントにだけ出店し、タイパの良い稼ぎ口としてのみの役割が多いと感じた。


Eパターン
Dパターンの異種。「動くキッチン」という機能を使って別の需要を創出する。ただし、、、キッチンが動くという機能がはまる需要というのは多くはなさそう。例えば、介護食などを考えた場合、大量生産し、弁当を製造。あとは配達だけを行う方が明らかに効率的だからだ。
Fパターン
「キッチン」の機能を取り去り、トラックとして保有個人事業主として、配送業を行う事ができる。ただし、そこそこ走ったトラックであり、せっかくつけたクーラーを外すなどの措置が必要。
Gパターン
キッチンカーを所有し、レンタルとして貸し出す。その場合、2つのパターンが考えられる。キッチンカーのみを月極で貸すパターン。もしくは、イベント時のみ時間制で貸し出すパターン。しかし、後者の場合、プレーンなキッチンカーに整備する初期投資と、顧客側のブランディングの難易度が上がる。前者の場合、最初に境界をしっかり整備し、それを維持し続ける手間はかかる。

Hパターン

キッチンカーは整理。和スイーツカフェも休業。このパターンもある。正直Yさんは能力的に厳しい部分もある。本人に意欲が無ければすぐにでも休業の判断をしたいぐらいだ。リスクとしては、せっかく今いる熟練アルバイトを手放す事になり、食材のロスも生まれるだろう。ただし、個人の思いとしては、それでも全然かまわない。集中すべきことに焦点を絞る。私次第の状況になる。
何もしないパターン

キッチンカーの問題は放置され、月20万ほどのキャッシュアウトは止まらないだろう。シンプルにYさんの負荷は高いか、手を抜いて取り組む事になり、どちらにしろよくない。

以上のように、キッチンカーを維持する場合の解決策を数パターン作ったが、どれも初期投資は少なからずかかるだろう。そこまでのモチベーションが沸いてこない。文脈や需要を無視した戦略だった。

選択肢から決定を選択

ドラッカーの部分に戻ろう。選択肢がまず一つだけではない事を確認し、直近のリスクと将来のリスクを考える。さらに経済性。どれぐらいのコストがかかるのか。それによって諦めなければならない事は何か。そしてフェーズのタイミング。全体像をみんなと一気に共有するのかそれとも、最低限の実行を積み重ねていくのか。はたまたその折衷案か。計画を実行する人的資源は計算に入っているか。その個性や能力は決定とマッチしているか。

AorBの選択肢について

キッチンカーは整理。そのために食材の廃棄などの無駄が生まれるが、Kさんの人件費の方がはるかに高い。将来の機会損失は生まれるが、その機会の論理がこちらではつかめそうもない。フェーズとしては、最低限を実行しながら、「状況が落ち着いたら、ルールなどを明確にして、方針を示す」とちょくちょく伝えるべきだろう。整理の方向性が固まったら、現場の負荷をみながらハンズオンで人的資源の質の向上を図るべきだ。

選択肢の決定について

キッチンカーを活かす方法も考えたが、様々なチェーン店やコンビニ、モーニンググループ。すでに外人さんの需要は満たされているのではないか。特にモーニングさんは文脈に乗った商売で多額の投資をかけており、ここに腰の入ってない我々で対抗するには厳しいと感じた。そして何より和スイーツや新規事業・北部投資に集中したい、私の感情がある。

AorBの決定に希望的観測がどのぐらいあるか

①神谷さんや三浦さんが協力的にシフトを入れてくれるだろう
②Yさんが能力の足りない部分を、やる気で補い、キャッチアップしてくれるだろう
③俺も即戦力として、機能するだろう
④俺が適度な負荷を設定する事ができるだろう
⑤みたののアドバイスや時間が人的リソースを解決してくれるだろう。

↑裏を返せば、現象としてこうなるように、確率を上げるためにどんな事ができるか、細部まで詰めるべきだろう。

 

みたののアドバイスはとりあえず商品開発

そうなのだ。別記事でも書いたが、みたのの主張は、売上比率40%を超えるような、圧倒的なクオリティの商品を一つ作る事。それが正の循環を生むとしている。しかし、どのぐらいの時間がかかるかもわからない。商品開発を考えつつ、熟練リソースの補強と負荷の設定を同時進行するべきだ。

熟練リソースの補強と負荷の設定

とりあえず、ざっくりと社員予定のYさんに自分の意向に任せるように指示した。そのシフトに応じて、私も時々労働力として参加し、マツイや島袋さんはいけるのか?さらに様子を見させてもらい、負荷を感じとる。

商品開発

廃業は免れるのか

和スイーツカフェの営業をしている。4月末に店長が退職するため、タイムリミットが近づいていた。1月後半から一昨日まで採用できなかったため、いよいよ臨時休業or廃業が選択肢として迫っていた。

しかし、急転直下。2人採用できるかもしれない。

状況が「整理」よりも「人材育成」や「その後の運営」に舵を切る状況に変わってきている。やるだけやる。という状況だ。

以前店長候補Kをいかに戦力化するかという記事を書いた。結果Kは自ら退職した。素養としては、本人がLINEしてきたように、なかったのだろう。

 

状況がいったりきたりしていて、自分でも混乱しているが、以前作成した記事をプリントアウトして、状況を整理したい。

①人材育成をどうするか。当面の4月の運営スケジュールをどうするのか

②2人体制の評価システムや運営システムはどうするのか

③隣接してるキッチンカー店長にも技術を引き継ぐべきかどうか

 するとしたら、どう育成するか。

 

③以外はすでに記事にしているので、詳細を詰めていく形になるだろう。

ここでは、主に③について書きたい。

とりあえず、状況を整理する段階だ。

①一日に2~3時間程度の時間を取る事はできるのか。

その際、餃子の在庫個数が300を切ったら、200足すなどのルールを設定する。

②餃子店長が和スイーツに入れる時間はおよそ午後2時~5時になるので、その時間で製造する可能性がある商品をピックアップしてもらい、それを重点的に教育する。

 

3月27日に追記

上記の事を踏まえて、翌日に各方面と打合せを行った。結果としては、まあまあの結果のように思う。

①キッチンカーの店長のリソースを、2時~4時で使える事になった。

②わらび粉が入手できたので、わらび餅を作る事ができるようになった。

③4月のスケジュールが確定した。店休日がかなり多くなるが、仕方ない。

 

社員退職後の店舗運営

店長採用の求人が本当に厳しい。様々な求人媒体に掲載し、おそらく70万程度を使うも、採用につながらない。5名ほど応募が来たが、未経験でしかもやる気があるようには見えなかった(シンプルに面接に遅刻するなど)

 

現在の店長には、「このまま来ないかもしれないので、休店という結果になってもいいように、準備しておいてほしい」と伝えた。

①営業を続けるか、辞めるかで対応を変えるため4月は売上よりも2対応の切り替えに注力する。

②2対応とは、営業を続ける判断になれば、「人材教育」。休店の判断ならば「整理」となる。

③「整理」とは、何か月も休む事になる可能性があるため、食材を使い切る事。お取引の業者さんに連絡する事。店内をなるべく清潔にする事。休店後復活する際には文書や動画のみで再現していくため各マニュアルなどの整備。食材の仕入れのセーブ。これらの事が必要になる。

 

1月後半から求人をかけているが、当時はまさか「休店」という選択肢がここまで濃厚になるとは思っていなかった。一番最初に求人をかけた時の月給が25万。その後に26万5千円→28万5千円。現状30万5千円まで給与を上げた。しかし、一番応募が来ていたのが、25万で募集をかけていた時だ。

 

仮説だが、「責任の重さ」を若い人ほど恐れるんだと思う。月給が高いと、「ハードそう」「責任が重そう」という心理的な負担が生まれ、応募につながらない。

 

店長を一名で募集して、残りはアルバイトで運営というのが最初のプランだった。アルバイトの経験が長く、製造スキルをある程度網羅していたからだ。社員2名が抜ける代わりに人件費を多く店長職に配分し、店長1人態勢でやっていく予定だった。

 

しかし、3月に経験の長いアルバイトの方が辞め、残りもシフトを減らしたいという話があって、かなり営業日を維持する事が厳しくなった。そこで、思いついたのが以下のプランになる。

 

社員2名体制プラン。

つまり、現状2名抜けて、2名補充するというプランだ。給与は30万から22万に修正し、店長ではなく「正社員」と表記する。面接時では「社員2名が現場の責任者であり、店長の責任を二人で分けあう形になります」と説明する。2名募集している旨も求人に載せる。そうすれば、アルバイトが抜けた状況の製造能力もそこまで落とさずにすむし、例の「責任」のハードルも軽くする事ができる。

 

システムは、23万でスタートして、利益水準をクリアすればプラス1万5千円。未達ならマイナス1万5千円。問題は、その対象が2人いて、どうしても貢献度に差が生まれる事だ。このシステムでは、同じように給与は動く。このため、より貢献度が高いと自信がある社員の方に不満が生まれる。
そのため、別の目標値も設定する。こちらは、給与と連動しないが、「達成シート」などで、可視化される。こちらを私がフォローする事で、2人とも達成させ、「どちらも最低限の目標はクリアして、同じサラリーに着地した」という雰囲気を醸成する。

 

利益目標以外の目標

①自分で開発した商品が発売日から一か月で出数が200

②スキル全クリアのアルバイトを2人輩出

③コストカットのアイディアを月2つ出す

 

求人の方法について

求人のコピー文や応募につながる導線は、考えつくしたと思っていたが、マイナビ2か月50万の掲載期間が残り一週間になって気づいた事が数点ある。

①コピー文がマイナビ担当者によって、いつのまにか改悪されていた。

地域の給与よりも高い水準の28万~というコピー文から、金額が削除され、「アットホームな職場」というどこにでもあるコピー文に変わっていた事でクリック率が減少。

担当者は、良かれと思ってやっていたので、逐一チェックしてなかった私のミス。

 

②地域のハンバーガーショップの求人を見て思いついたコピー文

□お餅が好き □和菓子が好き  ←シンプルに「好き」という項目は、相手に自分が何が好きか問いかけることになるので、こういう文を入れてもいいと思った。チェックリスト風の項目もポイント。

 

「ログハウスを改装した、木の香りがする職場」こういう文も今考えると入れる事ができた。暗に「癒し」のような要素を入れる事ができる。

 

「白あんでお花を作る技術が身に付きます。友達や家族に自慢できるかも?」これは、HPの求人記事に載せているが、良い文なので、各種求人媒体に入れ込むべき文言だった。「今後の人生に有益なスキル」と認識させればよかった。

 

求人媒体からのリンク先が単純にSNSかHPのトップページだった。➡HPの求人記事がリンクになるように、チェックするべきだった。HPから求人記事を探すまでが割りと手間なので。

 

そもそも

上記のような項目に最初から気づく事ができても、人材を確保する事は難しかったかもしれない。それぐらい応募は難航した。

そもそもの仮説として、「できあがっている店舗があり、スタッフを引き継ぐのは精神面のハードルが高い」というものがある。

それよりは、数か月経過して、「再オープンに向けて正社員2名募集!」という建付けの求人方が応募が来るのかもしれない。

 

 

 

商談プレビュー

これから商談がある。当社はお米の卸業が本業で、お米を飲食店向けに卸している。大手の飲食店向けのお米である熊本産コシヒカリの在庫が枯渇しそうなので、その状況をどう解決するのかという商談である。

 

2時間後にその商談があるので、この記事でまとめて、それから臨みたい。
①熊本産コシヒカリは当該飲食店と取引が始まった3年ほど前から卸しており、今まで在庫が切れた事はない。

②去年12月ごろに値上げ交渉を行った。

③今年からインフォマートのシステムによって取引が行われるようになったため、システム料をこちらが負担する事になっている。

 

今年のお米の取引値は異常値をたたき出しており、さらに銘柄によっては仕入れる事自体が難しくなるものもある。今回の熊本産こしひかりもそうだ。

まずは、この前提を認識してもらう必要がある。

①一週間程度で熊本産こしひかりが枯渇する事。

②それまでにどのお米にするのか判断してもらう事

③選んだそのお米も、長期間対応できるかが難しいため、それもご理解いただく事。

 

当該飲食店は、熊本にも支店があり、そこで現地米卸から熊本コシヒカリ仕入れている。そこで、その卸会社から空輸してもらう方法を検討しているらしい。こちらとしては、その状況は避けたい。

一つの方法としては、現地米卸から当社に玄米の状態で入荷。精米し、こちらで納品すれば、現状とほぼ変わらず、取引が続けられる。

あくまで、その現地米卸会社をご紹介いただく必要がる。

 

追伸

「熊本産のお米は、玄米の状態で弊社に納品する事は難しい」との回答があった。

これで、状況は当該チェーンに「どちらが卸すのか」という状況になった。商談で、唯一の成果は、
①来週からのお米を熊本産コシヒカリと福島産コシヒカリブレンドの納品でオッケーをもらった。
②米油の案内をしておいた。

今後取れる方法としては、
米油を持っていく段取りを相手担当者と行い、米油の提案をしつつ、「いったん福島コシヒカリ100%になるけど、何かあればいつでもご相談ください」と、福島こしひかりの納品で、合意形成を取る事だと思う。
米油の提案については、担当者と社長の私も同行する。これで「蜜なコミュニケーションを取ってる感を醸成する」。

 

ローカルお弁当屋さんの決算発表会②

前回、ローカルお弁当屋さんの決算発表会に参加した事を書いた。文量が入りきらなかったので、ここでまとめておきたい。前回はこれまでの財務内容と今期の利益の発表。今期の大幅黒字を出すために、どのような施策を行ったかを書いた。

 

今後の展望

地域のお弁当屋さんとして、利益一億を目指すのが、目標らしい。現在4,000万。届かない目標では無さそうだ。そのための数字が、追加店舗7店舗。売上が15億円。法人向け高級仕出し弁当が売上の25%。これが目標の詳細になる。期間は5年との事。

 

1億円の利益から逆算されている事がわかる。利益率から逆算すると、まずは売上が15億円必要。そのためには店舗売上をまずは伸ばさなくてはならない。すると、7店舗くらいは必要という話になる。7店舗では足りない利益を法人向け高級仕出し弁当の配達でまかなうという寸法だ。さらに、高級仕出し弁当は利益率も高いため、利益の貢献度も高い。

 

来期の施策

5年の戦略の後、来期一年の部署ごとの施策を発表していった。

経理部門

会計ソフトfreeと労務freeの連携
モニターを店舗に設置。店舗での大量注文やイベント用弁当の納品受注業務を事務所が巻き取る。

 

アルバイトの賃金計算が業務として重いため、労務フリーと連携。賃金計算が月20時間削減をはかる。

店舗での受注業務を本部事務所が巻き取り、店舗の効率化をはかる。

 

工場部門

大目標は、原価率50パーセントに改善

①値上げ

②マニュアルの強化・遵守

③新商品の提案

 

利益率の重要項目、原価率を改善するための項目が並ぶ。シンプルに値上げ。品質をぶらさないためのマニュアルを遵守する意識の向上。付加価値をつけ、「高くても買われる商品」の開発。

 

店舗・販売部門

①QSCの向上を引き続き行う

②プロジェクトを立ち上げ、気持ちのいい購買体験。リピート率の向上をはかる。

 

店長候補K退職

本日店長候補Kが退職したい旨LINEが来たので、了承した。シンプルなミスが続いており、しかもそのミスを報告していなかった。食材の大量廃棄を伴うミスだ。それを現店長が指摘した日の夜、退職意向のLINEが届いた。試用期間が始まってちょうど一週間が経過した後だった。

これまでに店長候補Kのスキルや意欲不足が露呈するにしたがって、今後の方針を何パターンか考えてあった。

①店長候補を信じて、4月末までに引継ぎシステムによってレベルアップしてもらう

②キッチンカー店長を和スイーツカフェの店長にコンバートする。

③求人し続けて、新しい人が見つかるまで探す。

④店舗の運営システムを文章に残してもらい、いったん休店する。ゆっくり人材を探       し、見つかったら再オープンの準備に入る。

⑤キッチンカーが現在ネパール餃子とカレーの専門店だが、カレーのみに絞り、 仕込みの時間を軽減。空いた時間に和スイーツカフェにサポートとして入り、「飲食部門全体として利益を上げる」事をはかる。

 

とりあえず、①の選択肢とたぶん⑤の選択肢が消えた。

②も今日打診してみたが、キッチンカーの店長はコンバートされたくない様子だ。つまり、残ったのは、

③求人し続けて、新しい人が見つかるまで探す。

④店舗の運営システムを文章に残してもらい、いったん休店する。ゆっくり人材を探       し、見つかったら再オープンの準備に入る。

 

③もしくは④となった。まあ、応募がくれば、4月までに応募が来れば⑤で着地する可能性も十分ある。しかし、本当に人手不足だ。私の認識が甘かった。

とりあえず、月給をさらに2万円上乗せして、月給30万5千円で募集をかける事にした。これで応募が来る事を願うしかない。

現状の求人媒体は以下になる

地元最大手求人サイトのウェブ掲載

Indeedの有料掲載(一日千円→2千円に変更)

マイナビ

今回の求人だけで、50万ほどは費用がかかっている。もっと最初から高い給与を設定して取りにいくべきだったのかもしれない。

さらに、時間もせまっている事を考えると、求人誌だけでなく何らかの方法を試す時期にきているのではと考えている。

といってもツテをたどるくらいしか方法は無いのだが、、、、。

 

以降、ツテをたどった人材が4月から週2日程度で入ってくれるそうだが、非常にギリギリだ。週2日という事は、月8日の出勤。そこから翌月一人体制でやっていく。うーんやっぱり厳しい。
「営業時間を一気にしぼり、出勤時間の大半を研修にあてる。」これはどうだろう。まあ、、、これしかないのかもしれない。というより、4月からその体制にすべきだ。
例えば、「接客」はなんとかなる。問題は「マネジメント」と「製造」だ。
これに特化して教育していく。